フィールドバスとは

フィールドバスは、産業用オートメーションシステムにおいて、センサーやアクチュエーターなどの現場機器と制御装置をデジタル通信で接続するための通信ネットワーク規格の一つです。従来のアナログ信号や点配線に比べて、配線量を大幅に削減できると同時に、信号の伝送品質や情報量の向上を実現します。
代表的なフィールドバス規格には、PROFIBUS、Modbus、DeviceNet、EtherCATなどがあります。それぞれが異なる通信速度やデータ容量、接続距離に対応し、用途やシステム構成に応じて選択されます。

フィールドバスを使用すると、現場機器から得られるデータを効率的に収集し、リアルタイムで制御システムに反映できます。これにより、工場の生産性向上や運用コスト削減、トラブルシューティングの迅速化が可能になります。また、複数の機器をネットワーク上で統合管理できるため、システム全体の設計や保守の負担を軽減します。

フィールドバスの使用用途

✅ 組み立てラインの制御
フィールドバスを用いて、各組み立て工程に設置されたセンサーやロボットをネットワークで接続。リアルタイムでデータを送信し、効率的なライン管理を実現します。
✅ プロセス制御システム
化学プラントや食品工場などで、温度センサーや流量計をフィールドバスで接続。中央制御システムがリアルタイムにプロセスデータを監視し、最適な制御を行います。
✅ AGV（自動搬送車）の管理
フィールドバスを利用して、工場内のAGVの動きをリアルタイムで監視・制御。効率的な物流管理を実現します。
✅ エネルギー管理システム
工場内のエネルギー使用量を監視するために、電力計や温度計をフィールドバスで接続。エネルギー消費を最適化します。

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