ファインセラミックスとは

ファインセラミックスとは、天然の粘土を主成分とする伝統的なセラミックス（陶磁器）とは異なり、化学的に精製された高純度の無機材料を使用して製造される先端材料です。酸化物、炭化物、窒化物などを原料とし、高温で焼成されることで、非常に高い強度や硬度、耐熱性、耐腐食性、電気的特性などを持つのが特徴です。

これらの特性により、ファインセラミックスは電子部品、医療機器、機械部品、エネルギー関連装置など、幅広い分野で使用されています。特に絶縁性や耐摩耗性、耐薬品性が求められる環境においては、金属やプラスチックでは対応できない性能を発揮します。また、セラミックスは軽量でありながらも高強度を持ち、さらに熱膨張率が小さいため、精密機器などにも適しています。最近では、省エネや高性能を追求する産業での需要が高まり、次世代材料として注目されています。

ファインセラミックスの使用用途

✅ 半導体製造装置の部品
高い耐熱性・絶縁性が求められるため、半導体チップの製造工程で使用されるステージや保持部に使われます。
✅ 医療用インプラント（人工関節・歯科用インプラント）
生体適合性が高く、人体への影響が少ないため、人工関節やインプラントとして活用されています。
✅ 自動車用センサー部品
排気ガスの中でも劣化しにくい素材として、酸素センサーなどに使われます。
✅ 化学プラントの耐薬品パイプ・バルブ部品
薬品による腐食を防ぐために、ファインセラミックスが配管部品に用いられます。

※一部商社などの取扱い企業も含みます。